遊園地やテーマパークなどの屋外施設は、天気に大きく影響され、雨や雪などの降水現象はもちろん、風にも注意を払っています。
風が吹いて最初に影響を受けるのは噴水などの施設です。ちょっとした風でも水が散って来場者にかかるため、基準を超えると自動的に止まる仕組みになっているところが多いようです。
また、夜になると花火を上げる所も多くありますが、その煙や灰の行き先に注意する必要があります。打ち上げ花火は比較的小さなものでも、100メートル以上の高さまで上がるため風の影響を受けます。あまり風が吹いていないときに花火が中止になった場合は、風向がよくなかったり上空の風が強かったりといった理由が考えられます。
さらに、ジェットコースターなどの高層の遊戯施設も、上空の強い風によって揺れたりするため、同様に風の動きを把握しなくてはなりません。そのほかにも、最近のアトラクションやショーでは、演出効果のために煙を使うことがありますが、この場合は見る位置によっては風向により視界が遮られることもあります。
皆さんもショーを見る前や、場所取りを行う際には、風向きにも注意して絶好の位置を探してみてはいかがでしょうか。
お天気豆知識(2025年11月09日(日))


遊園地にはジェットコースターや観覧車など、高層の遊戯施設がいくつもあります。このような高層の施設は、風の影響を受けて揺れやすいものです。
たとえば、上空10メートルで風速10メートルの風が吹いているとすると、上空30メートルでは風速が12メートル、上空50メートルでは風速が14メートルと風が強まっているのです。
なぜこのようなことが起こるのでしょうか。これは地面との摩擦が関係しています。地表面は地面に直接触れているため、摩擦の影響を受けて風速は0メートルと考えられます。
地表面から上空数十メートルの間では、この摩擦の影響が著しく、空気は速く流れようとしても周囲の空気がゆっくりと流れている場合には、その影響を受けて遅くなってしまいます。
つまり、地面近くではあまり強い風を感じなくても、上空にいくほど摩擦の影響が少なくなるため、風速が強くなるのです。
遊園地やテーマパークでは、これらの風の特徴を把握し、風に対して細かい配慮をしているので、私たちは風をあまり気にせず楽しめるのです。

