四季のある日本列島には、春から夏の変わり目に梅雨(つゆ)の時期が存在します。
梅雨の時期はじめじめして日差しが少ないため、外出するにも洗濯するにも、うんざりしてしまいます。しかし梅雨を私たちの生活からみてみると、決して厄介ものとはいえないのです。
梅雨の良い点は、貴重な水資源になるということです。この時期に雨が降らなければ、梅雨が明けたあとで水不足にもなりかねません。
深刻なのは雪解け水のない地域で、ダムの貯水量が低くなり、夏まっさかりのころには取水制限や給水制限をしなくてはならない事態になることです。梅雨の時期にはしっかりと雨が降ってくれたほうがいいのです。
良い面がある一方で、悪い面も存在します。それは大雨による災害を引き起こすことです。梅雨も終わりに近づくと、西日本を中心に大雨となることがあり、それに伴って、河川の増水や浸水の被害、また土砂災害などが起きやすくなります。
毎年のように被害がでており、人命を奪うことさえあるのです。梅雨の雨は恵みの雨であると同時に、恐ろしい雨でもあるのです。
お天気豆知識(2025年06月02日(月))


梅雨の雨は、恵みの雨であるとともに災害を起こすこともあります。災害は、雨の量が多いほど、さらに強さが強いほど、発生しやすいと言われています。では雨の強さを私達はどのように感じているのでしょうか。
ウェザーニューズが調査したところ1時間の雨量が1ミリに達しないと、雨がぽつりぽつりとぱらつく感じで、傘はいりません。1ミリ以上2ミリ未満だと、ぱらぱら雨が降り、傘が必要に感じます。ただ、近い場所なら傘無しでもダッシュでなんとかなりそうな降り方です。
2ミリから4ミリ未満ですと、さーっと降ってくる雨で、まさに緑を潤す恵みの雨の印象です。しかし4ミリから10ミリ未満ではざーっと降るしっかりした雨で、長傘が必要になってきます。
そして10ミリから30ミリ未満では、ごーっと降る土砂降りの雨です。傘をさしても濡れて長靴も欲しくなります。確かに20ミリ以上の雨になると車に乗っていればワイパーを速くしても前が見えづらくなる程で、側溝や小さな川があふれるようになると言われています。
さらに30ミリ以上の雨は、滝のように降り、恐怖も感じます。家からは一歩も外に出たくない降り方です。これくらいの雨になると、道路が川のようになり、山崩れや崖崩れが起きやすくなります。もし、恐怖を感じるような雨に遭遇したら、早めに避難できる態勢を整えた方がいいかもしれませんね。