@nifty天気予報
今日・明日の天気
MY天気

お天気豆知識(2025年02月15日(土))

温帯低気圧
温帯低気圧

1883年の2月16日は、日本で初めて天気図が書かれた日です。いまでも天気図は予報官だけでなく一般の方にとっても、明日の天気を予想する上で日々役に立っています。
テレビや新聞などに掲載されている天気図の中に、皆さんは低気圧のマークを見たことがあるでしょう。この低気圧はほとんどが「温帯低気圧」とよばれるものです。熱帯地方と違って、温帯地方は南北の温度差が大きいという特徴があります。そのため、温帯で発生する温帯低気圧の多くは、冷たい空気と暖かい空気との地表面での境界線である前線をともなっています。
冷たい空気が流れ込んでいく場合には寒冷前線が、暖かい空気が進んでいくときには温暖前線が生まれ、いずれも低気圧の空気の流れと同じ反時計回りに移動しています。
寒冷前線付近では、冷えた重たい空気が地面付近をはうように進み、暖かい空気の下に強制的にもぐり込んでいきます。そのため、この前線の付近には上へと発達した背の高い積乱雲などの雲があります。
一方、温暖前線付近では、暖かい空気が冷たい空気の上を這い上がっています。この場合の暖かい空気の上昇は緩やかなものなので、発生する雲も層状のものが主流になります。
低気圧の断面図やモデルを教科書などで見たことがある方は多いでしょうが、実際の低気圧のすべてがモデル通りというわけではなく、場合によっては大きく異なることもあります。それゆえ気象は難しく、また興味深いものなのでしょう。

温帯低気圧の一生
温帯低気圧の一生

日本付近を通過する低気圧のほとんどは温帯地方で発生する温帯低気圧です。天気図に何度となく登場する温帯低気圧も、日本付近だけの狭い天気図の中では、その発生から消滅までを追える機会があまりありません。そのため、温帯低気圧の一生を知る方も少ないのではないでしょうか。
温帯低気圧の発生は上空の風がきっかけになっています。上空には強い西風が吹いていますが、ときにこの流れは南北に波打つことがあります。この流れの南へ垂れ下がった先端は「気圧の谷」とよばれていて東へ移動していきます。これが近づいてくると下層には反時計回りの空気の流れが生まれます。
そのため、この流れの東側では南の空気がより寒い北へと移動して温暖前線をつくり、西側の空気はより暖かい南へと回り込んで寒冷前線が誕生します。
さらに気圧の谷が接近すると反時計回りの空気の流れも強くなり、ついには温帯低気圧ができるのです。そのごは気圧の谷の接近に伴って寒冷前線が南東もしくは東へと移動し、低気圧は発達を続けていきます。
寒冷前線の回り込むスピードは、一般に温暖前線よりも速いので、いずれは寒冷前線が温暖前線に追いついてしまいます。つまり下に冷たい空気が存在し、その上に暖かい空気があるといった状態になってしまうわけです。
重い空気が下にあって軽い空気が上にあるので空気の上下方向の流れはいずれおさまり、低気圧も衰弱の一途をたどり、ついには消滅してしまうのです。そのため、2つの前線の開き具合を見れば、低気圧が発達するのか衰弱するのかを大まかに予想することもできるのです。

過去のお天気豆知識

足湯(あしゆ)2025年11月26日(水)
おいしいみかんの選び方・12025年11月25日(火)
霜柱のできかた・12025年11月24日(月)
カブ2025年11月23日(日)
トウガラシ2025年11月22日(土)
小雪(しょうせつ)2025年11月21日(金)

各地の天気

お天気豆知識

足湯(あしゆ)

足湯(あしゆ)

朝晩の寒さが厳しさを増すこの時期、お勧めなのが足湯(あしゆ)です。一日の疲れを癒してくれるお風呂は体の冷えを取るには一番ですが、長時間湯船に入ると心臓に負担がかかるため、体の調子を崩しているときなどは、よくありません。風邪をひいてしまったとき、あまり時間をかけずに体を温めたいとき、手軽にできるのが足湯なのです。足湯は心臓から最も遠い足先を温めることで、下半身の血液循環をよくします。足の裏は神経が集中している場所であり、足は血流の折り返し地点でもあります。そのため、足先から体内へ効率よく熱を補給することができ、全身浴と同じくらい体が温まるというわけです。このため足湯は、お風呂と同じようにリラックスできる上に、上半身には負担が少ないので疲れたりのぼせたりしにくいのです。また、血流がよくなることで新陳代謝が活発になり、足にたまった老廃物を取り除きます。こうしたことから免疫力が高まるとも言われているのです。

おいしいみかんの選び方・1

おいしいみかんの選び方・1

日本の冬の風物詩といえば、「こたつにみかん」という場面を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。ところで、こたつの上にあるみかんを食べるとき、どれが一番美味しいのか、一生懸命比べ合った経験はありませんか。美味しいみかんの見分け方はいろいろありますが、その中でも最も簡単かつ確実な方法は、みかんのある一部分を見ればよいのです。その見るところは、ズバリ「へたの切り口」です。同じようなみかんであれば、へたの小さいほうが美味しいのです。また、時間がたつにつれ、ヘたの色は黒ずんでくるので、くすんだものは避けましょう。

霜柱のできかた・1

霜柱のできかた・1

寒い冬の朝、ふと道端の霜柱に目がとまり、ざくざくと踏みつぶして、気がつくと靴がどろんこになった経験はありませんか。霜柱は、土の中の水分が凍ってできたものです。夜間から明け方にかけて地面が冷やされると、土の中の水分は、毛細管現象によって地表に向かって細かい土の粒の間を上っていきます。上がってきた水分は、地表面で冷やされて氷となり、後から執上がってくる水分も地表面で冷やされ、前に凍っていた氷を押し上げます。これを繰り返して、氷は直径2から3ミリの柱になり、上へ上へと押し上げるようにどんどん伸びて、長さ数ミリから数センチの霜柱ができあがるのです。霜柱の押し上げる力はとても強く、小石などを簡単に押し上げます。そのため、霜柱の上には一緒に押し上げられた土がついていることが多く、踏みしめると靴は泥だらけになってしまうのです。