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お天気豆知識(2024年11月25日(月))

動物の冬眠
動物の冬眠

11月後半になると気温が下がり、いよいよ冬も本番です。人間の場合は、「冬休み」がありますが、動物たちも厳しい冬には「冬眠」という形で長い休みに入ることで知られています。これは冬の寒さや食糧不足に適応するための対策なのです。
さて、この冬眠には大きく分けて、3つのタイプがあることをご存じでしょうか。ひとつは、気温の低下に従って体温や心拍数を下げ、呼吸数を減らして仮死状態になるものです。これは、カエルやヘビなどが当てはまります。
また、は虫類のほかに、ほ乳類でも冬眠する種があり、シマリスなどがそれに当たります。シマリスは、活動期に37度前後ある体温が冬眠時には30度前後まで下がります。は虫類と同じく呼吸数や心拍数も下がり、エネルギーの消費を極力抑えるのです。体力温存タイプの冬眠と言えるでしょう。
そして、文字通り「冬ごもり」という方法で冬の間寝て過ごす動物がいます。その代表例が、クマです。クマは体温の低下はわずかで眠りも浅く、少しの刺激で目が覚めます。
ほ乳類の冬眠というと、クマを連想する人もいると思いますが、これは厳密にいえば「疑似冬眠」とよばれるもので、冬眠ではないのです。クマの冬ごもりは食糧不足に対応するためで、冬でも食料のある北極グマは冬ごもりしないことで知られています。

植物の冬越し
植物の冬越し

活動を停止して、寒い冬を乗り切る「冬眠」は動物に限ったことではありません。植物も厳しい冬を乗り越えるために、さまざまな対策をしているのです。
植物の場合は「冬眠」ではなく、「休眠」と呼ばれていて、それにはいろいろな種類があります。種(たね)の状態で過ごすタイプは、かたい殻に身を包み寒さに耐えます。
また、落葉樹は動物たちが活動を停止してエネルギー消費を抑えるように、葉を落とすことで、エネルギーの消費を抑えます。
そのほか「冬芽(とうが)」と呼ばれる芽を形成して冬を乗り切るものもあります。これも落葉樹が冬を乗り切る方法のひとつで、葉が落ちた枝から出てきた芽をうろこのようなものや毛で覆い、寒さをしのぎます。
さらに、茎を持たずに地面にへばりつくようにして葉を広げる「ロゼット」という状態で春を待つものがあります。これは、日照時間が短い冬に少しでも太陽の光を浴びようとする工夫と言えるでしょう。
植物たちも冬を乗り切るために進化の過程で、さまざまな方法を編み出してきたのです。

過去のお天気豆知識

ハロウィーン・12025年10月30日(木)
霜と霜柱2025年10月29日(水)
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お天気豆知識

ハロウィーン・1

ハロウィーン・1

10月31日はハロウィーンです。ハロウィーンはもともと10月31日夜に行われた古代ケルト人の宗教的な祭りでした。ケルト人の暦では10月31日は1年の終わりの夜、すなわち大晦日で、この日だけは、悪霊を追い出すことができるとか、死者の魂が家族のもとを訪れるなどとされていたのです。その後、この祭りはキリスト教の文化に取り入れられ、11月1日に行われる、あらゆる聖人を祝う祝日である「万聖節(ばんせいせつ)」を準備するための前夜祭として広まりました。現在、アメリカでは宗教とは無関係となり、主に子供の祭りとしてにぎやかな収穫を祝う祭りに様変わりしています。子供達は思い思いに変装をして、「トリックオアトリート」(お菓子をくれないといたずらしちゃうぞ)と叫びながら近所の家を訪れる楽しい祭りとなっています。ハロウィーンではカボチャの中身をくりぬいて顔を描いたものを家に飾りますが、これに明かりをともして玄関先に置いておくことで「うちはお菓子を用意していますよ。」という意味になるのです。

霜と霜柱

霜と霜柱

霜は草や木の葉などの表面にできる氷の結晶のことで、地表面を霜が覆うこともあります。一方、霜と似たものに霜柱があります。霜柱は土の表面付近にできる太さ2、3ミリ、長さ数ミリから数センチの氷の柱のことで、霜とは作られるメカニズムが異なります。これから次第に寒さが厳しくなってくれば、太平洋側の晴天が多く、雪が少ない地方では霜や霜柱がしばしば見られることでしょう。雪国では地面が雪に覆われる時期になると霜や霜柱を見ることができなくなりますが、北海道などの特に寒い地方では、地中に霜柱ができる凍上(とうじょう)と呼ばれる現象が見られることもあります。

偏形樹

偏形樹

日本各地には、地形の影響も加わって、局地風と呼ばれる季節特有、また地域特有の風が吹きます。特に風の強い地域では、風の方向や強さを知る手がかりとして、「偏形樹(へんけいじゅ)」があります。偏形樹は、木が成長する段階で、ある一定の方向から圧力を受けたため、まっすぐに伸びずに横に傾いた木のことです。例えば、海岸沿いなど、海からの風が強く吹きやすい所では、幹は陸側に傾きやすくなります。