5月はひょうが降ることの多い季節です。ひょうとは、空から降ってくる直径5ミリ以上の氷の粒のことで、直径5ミリ未満のものは「あられ」と呼ばれます。
ひょうは、初夏に最も降りやすくなります。この時期は地上付近が暖かい一方で、上空に寒気がしばしば流れ込んできます。すると、地上と上空の温度差が大きくなり、ひょうを降らせる積乱雲が発生しやすくなるのです。
積乱雲の頂上は氷点下のため、雲の成分である水蒸気は氷の粒となります。
氷の粒は、積乱雲の中で入り乱れている強い上昇気流と下降気流によって上下運動を繰り返し、この過程で周りに水の粒を付着させながら成長します。そして、ある程度の大きさになると、重さに耐えられなくなって地表面に降り落ちてきます。
真夏は積乱雲が発生しても地上付近の気温が高いため、上空から降ってくる氷の粒が融けてしまいますが、この時期の気温はひょうを融かすことなく地上に到達させます。そのため、5月はひょうが降りやすいのです。
お天気豆知識(2026年05月05日(火))


ひょうの降る時間は多くが5分くらいと短く、長さも数キロから数十キロメートル、幅は10キロメートル以下と狭い範囲で降ります。ほんの一瞬でもひょうには注意が必要です。
ひょうはビー玉大の直径1センチくらいのものでも地表付近では落下速度が時速50キロメートル、野球ボール大の直径7センチになると時速140キロメートルにもなります。こんなものが降ってきたら大変危険です。
ひょうは昔から谷沿いや川沿い、高圧電線に沿う所を移動することが多く、降りやすいところを「ひょうの道」と呼ぶことがあります。
ひょうが降る時は雷を伴うことが多いので、雷の音が聞こえたら早めに屋内に避難するようにしましょう。
農作物についても、ひょうに当たると果実に傷が付いて出荷できなくなるほか、葉が落ちてしまうことで花や芽が出にくくなり、木がもとの状態になるには3年くらいかかるといわれています。
しかし最近では、ひょうの被害から農作物を守るために「防ひょうネット」というものがあり、防ひょうネットの有無で被害状況に大きな差が出るそうです。過去にひょうの被害を経験している所では、「防ひょうネット」を有効活用するといいでしょう。

