冬になると、パチッとしびれる静電気に悩まされる方は多いのではないでしょうか。
静電気は、気温と湿度が低いと起きやすくなり、これからの季節は静電気の発生しやすい環境になります。静電気はどういう仕組みで起きるのでしょうか。
すべての物や人の体はプラスの電気とマイナスの電気を持っています。普通、プラスとマイナスの電気はバランスを保っていますが、私たちの体が体よりもマイナスの電気を帯びやすい物とこすれ合うと、マイナスの電気が移動し、体はプラスの電気の割合が大きくなります。
この状態で電気を通しやすい金属に触れると、マイナスの電気とプラスの電気がバランスを取り戻そうと、体と金属の間を電気が流れるため、しびれるのです。
これは雷が落ちる原理と似ています。つまり、静電気でパチッとしびれるときは、小さな雷が起きているというわけです。
お天気豆知識(2025年11月14日(金))


静電気は発生するとわかっていても、なかなか避けることができないものです。この静電気を防止するにはどうしたらよいのでしょうか。
静電気が発生しやすいのは、乾燥しているときです。そのため、乾燥しやすい冬には加湿器などを使って、部屋全体の湿度を上げるようにするとよいでしょう。
また、部屋のカーペットには帯電防止剤や中性洗剤を薄めたものなどを散布するのが効果的です。衣服の洗濯には柔軟剤を使うのもよいでしょう。柔軟剤には保湿効果と洋服同士の摩擦を防ぐ働きがあるため、静電気の発生を抑えることができるのです。
さらに、金属に直接触れないことも静電気を防ぐ一つの方法です。例えば、ドアノブなどにカバーをしておくとよいでしょう。
このようにちょっとした工夫によって、静電気の起きにくい環境を作ることができます。これで快適に冬を乗り切りましょう。

