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お天気豆知識(2025年02月22日(土))

菜の花
菜の花

菜の花といえば、早春を代表する花の一つです。冬の間は見かけることのなかった黄色が、畑の一面に広がる様子は、暖かな春がいよいよやってきたと感じられる風景ですね。
菜の花の原産地は地中海沿岸や北ヨーロッパなどの地域とされています。かなり昔から日本にやってきて定着したもので、実際、「万葉集」や「竹取物語」といった日本最古の歌集や物語にも登場しているほど古くから日本人と縁の深い植物なのです。
菜の花が古くから愛されてきたのにはもちろん理由があります。それは、菜の花がもともと油を採るために栽培されていたためです。
菜の花から採れる油、ナタネ油は、古くから明かりを得るための灯油として、また食用油として重宝されていました。特に室町時代以降はその需要は高く、日本の近代化が始まるまで全国に広大な菜の花畑が存在していたのです。そのため花の季節となる春の訪れとして、あたり一面が鮮やかな黄色に染まる風景がひときわ印象的であったのです。
ひところよりは減ったにしろ今も各地で菜の花畑が散在していて、そののどかな田園風景をこれからの時期、目にすることができるのです。

菜の花の呼び名
菜の花の呼び名

春の花である菜の花にはじつは様々な用途があって、食用、採油用、観賞用、あるいは肥料としてなど、いろいろな形で活躍しています。そして、その用途ごとに別名を持っているのです。
食用にする時は塩に漬けたり、あえ物にしますが、そうした場合はアオナ、菜花(なばな)という呼び方をします。油を採る時には、アブラナ(油菜)といったり、ナタネ(菜種)という呼び名をします。
菜の花の咲く時期である3月中旬から4月にかけての天気のぐずつきを菜種梅雨(なたねづゆ)などと呼ぶことからもうかがえるように昔は、このナタネという言い方がよく使われていたようです。
そのほか観賞用としては菜の花、花菜(はなな)という場合が多く、特に「菜の花畑」はほのぼのとした春の風景の一つとして、歌の歌詞などにもよく登場しています。
菜の花畑が減ってきた今では、菜の花の黄色はのどかな春の田園風景の象徴でもあり、このため観賞用としての菜の花の価値が上がっているのかもしれませんね。

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お天気豆知識

ベニバナ

ベニバナ

食用油の原料として知られるベニバナは、6月から8月ころに花を咲かせます。ベニバナの原産地は、中央アジアやナイル川流域と考えられていますが、はっきりとはわかっていません。ただ、人間との関わり合いは古く、エジプトでは紀元前にミイラを包む布の防腐剤として使用されていました。日本では6世紀後半に作られた奈良県の藤ノ木古墳(ふじのきこふん)からベニバナの花粉が発見されているので、少なくともこのころには日本には伝わっていたと言えるでしょう。ベニバナは現在、種から油のとれる植物として世界各地で栽培されています。ベニバナ油は、ほかの植物からとれる油と比べて、コレステロールが血管に付着するのを防ぐ働きのあるリノール酸を豊富に含んでいます。また、ベニバナは血行をよくしたり汗をだして熱を下げる働きがあるとされる「紅花(こうか)」という漢方薬にも利用されてきました。そして、美しい花から色素を取り出し、染料としても使われてきました。その色の美しさだけではなく、ベニバナで染めた布には防虫効果や腐りにくいといった利点があるため、とても重宝されてきたのです。ベニバナから取り出せる色素は2種類あって、花の色と同じ黄色い色素のほかに赤色の色素も取り出すことができます。赤色の色素は貴重だったため、ベニバナのことを「くれない」などと呼んで大事にされてきたのです。

泥はねしない歩き方

泥はねしない歩き方

外出時に雨が降っていると、服に泥がはねないか気になりますね。特に泥のシミは洗濯しても落ちにくいため、雨の日の外出は憂うつに感じるかもしれません。しかし、歩き方を少し工夫するだけでずいぶんと違ってくるものです。泥はねがしないように歩くには、まずは、ゆっくりと歩くことが重要です。急いで歩くと泥がはねやすくなるので、外出時は時間にゆとりをもって出かけましょう。また、かかとをあまり上げないように、地面をけらないようにして歩き、着地する時は、かかとからではなく、つま先からするようにします。雨の日の外出には、是非このような歩き方を試してみて下さい。

木炭

木炭

木炭は、人間が火を使い始めたときから存在し、古来より燃料として使用されてきました。まきと違い煙が出ないため、現在でも料理用や暖房用として活用されています。それに加えて、木炭には除湿や脱臭の効果があるため、燃料以外にも利用されています。木炭にはなぜそのような効果があるのでしょう。木炭とは、木材を高温で燃やして炭化させたもので、一見すると黒くて硬い木のかたまりにしか見えません。しかし、その表面を電子顕微鏡などで見てみると、実は穴だらけなのです。この構造は多孔(たこう)質とよばれ、そのため木炭は非常に大きな表面積を持ちます。木炭約1グラムの大きさはピーナッツ大に過ぎませんが、その表面積は300平方メートルで、この広さは25メートルのプールの面積に匹敵します。数ミクロン(1ミクロンは1000分の1ミリ)から数百ミクロンという非常に小さい無数の穴が、木炭の内部を通過する様々な物質を吸着します。このため、木炭には除湿や脱臭、さらには浄水効果もあります。木炭には、目には見えない驚くべき力があるのです。