空気の温度は、通常は上空に行くほど低く、地表に近いほど高くなります。これは上空ほど空気が薄く気圧が低いため、空気は膨張して冷えるからです。
しかし、ときには地上付近よりも暖かい空気が上空にあることもあります。これを気温の逆転と言い、境界面を逆転層と呼んでいます。
逆転層ができる原因は様々ありますが、たとえば高気圧に広く覆われてよく晴れて風が弱い日は逆転層ができやすくなります。
これは、夜から朝にかけて放射冷却現象によって地面付近の空気が冷やされるためで、結果的に上空のほうが暖かくなり逆転層ができるのです。
また、冷たい空気は暖かい空気より重いため、一度逆転層ができると上下方向の流れが起こりにくいのです。
お天気豆知識(2026年04月20日(月))


深夜や早朝に風が吹いていなくても、昼になると風が強まる経験をしたことはないでしょうか。こういった現象が起きる理由のひとつとして、逆転層との関係が考えられます。地面付近が放射冷却現象によって冷えたときには、逆転層ができやすくなります。
逆転層があるとその上の空気と下の空気が混ざりにくいので、逆転層より上で強い風が吹いていても地面付近では風が弱いということは珍しくありません。
しかし、日が昇って日射が地面を暖め始めると、地面付近の気温も上がっていきます。そして上空よりも地面付近の方が暖かくなると、逆転層はなくなります。
こうなると地上付近の空気と上空の空気を分け隔てていたふたがとれたことになるので、上下の空気は混ざり合い、上空で吹いていた強い風が地上付近にまで降りてくるのです。
このように、朝は晴れて穏やかでも日中に風が強まった時は、逆転層がなくなったことが原因の場合があるものです。

