鳥の中には、ある季節になると決まった場所へ向かって移動する「渡り」と呼ばれる習性を持つ種類がいます。この渡り鳥には、大きく分けて夏鳥、冬鳥、旅鳥の3種類がいます。
夏鳥は、春に南方から日本へとやってきて繁殖活動を行い、秋になると温暖な越冬地に戻っていく鳥で、ツバメやカッコウ、ホトトギスなどがそれに当たります。
一方、冬鳥は、秋に北方から日本へと渡来してそのまま越冬し、春が来ると繁殖のために再び北へと戻ります。ガン、カモ、ハクチョウ、ツルなどが冬鳥の仲間です。旅鳥は、春と秋に日本を通過していくシギなどの鳥です。
鹿児島県出水(いずみ)市では、毎年秋になると冬鳥であるツルが越冬のために飛来し、その数は1万羽以上に上ります。そして、今年もそろそろツルたちが再びシベリア方面に戻っていく季節となりました。
出水市の統計によれば、ツルが訪れるのは10月中旬頃で、シベリアに旅立つ日は2月の上旬から中旬が多いようです。北へと戻っていくツルたちの姿は、春がそこまで来ていることを私たちに教えてくれるのです。
お天気豆知識(2026年02月16日(月))


渡り鳥たちは、ある季節がくると一斉に同じ方角を目指し旅立って行きますが、いったいどこへ向かっているのでしょうか。
昔は、渡り鳥たちがどこへどんなルートで飛んでいくのかほとんど分かっていませんでした。しかし、鳥に印をつけて追跡することで、遠く離れた地域へ移動していることが分かるようになってきたのです。
今では人工衛星による追跡も行われて、「渡り」のコースも判明しています。
鹿児島県出水市のナベヅルは、2月に入ると数羽、数十羽の単位で北へと帰り始めます。そのコースは、繁殖地であるシベリアのアムール川周辺に直接帰るのではなく、壱岐、対馬などで休憩しながら朝鮮半島へまず渡ります。朝鮮半島の38度線付近や中国の湿地などに2週間から1か月程度滞在しここで親別れをしているようです。
その後繁殖地を求めてさらに北へと渡り、アムール川にたどり着くのは出水市を旅立って1か月から2か月後です。渡り鳥たちは長い時間をかけて、一年ごとにはるばる越冬地と繁殖地を行き来しているのです。

