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お天気豆知識(2025年03月24日(月))

日の出と日の入り
日の出と日の入り

日の出や日の入りの時刻は通常、天体の動きなどから計算によって求めることができます。具体的には、太陽の上端が地平線と一致する瞬間を日の出、日の入りの時刻として算出しているのです。
ですから日の出は、東の空が白みはじめて地平線から太陽が顔を覗かせた瞬間で、日の入りは、西の空へ沈んでいく太陽が、地平線の下へ完全に隠れた瞬間になるわけです。
しかし、ここで基準としている地平線では、山や建物などの遮へい物は考慮していません。ですから、そうした太陽を遮るものの影響で、日の出、日の入り時刻は実際とずれることがあるのです。
また、その場所の標高によっても日の出、日の入りの時刻は大きく変わります。例えば日の出時刻で考えると山の頂上など標高の高い所へ移動した方が早くなります。これは標高の高い所から見た方が、太陽ののぼってくる地平線の位置がより低く見えるためです。
また標高以外の影響もあります。東へ行くほど日の出の時刻は早くなり、これは経度で1度あたり4分くらいの割合です。今の時期の東京と福岡で日の出時間を比べてみると30分以上も東京の日の出の方が早くなります。

月の出と月の入り
月の出と月の入り

太陽と同じように月もまず東の空へ上がって、やがて西の地平線の下へ沈んでいくという動きを繰り返します。
しかし、地球上から見た時、月は太陽よりもすこし複雑な動きをしていて、月の出る時刻や月が沈む時刻は、かなり大きく変わっていくのです。
昼間に出ている白い目立たない月を見かけることがありますが、このように月は昼間に出たり、夜に出たりと変化します。月の出入りの時刻は、平均すると、1日あたり50分くらい遅くなっていきます。
つまり月の出から次の月の出までの時間が24時間以上あって、このため1日のうちに月の出だけで月の入りがない日や逆に月の入りだけで月の出がない日が存在したりもするのです。
また、日の出と日の入りは太陽の上端が地平線と一致する瞬間ですが、月の場合は満ち欠けがあるため、細い月だったりすると、月の上端がどこなのか曖昧になってしまいます。
このため、月の出、月の入りの定義についても太陽とは違いがあり、月はその中心をもとに考えます。月の中心が地平線と接する瞬間をそれぞれ月の出、月の入りとして、月の出、月の入りの時刻を計算するのです。

過去のお天気豆知識

熱気球の移動2025年09月11日(木)
七草2025年09月10日(水)
9月の台風による耕地の被害面積2025年09月09日(火)
重陽(ちょうよう)の節句2025年09月08日(月)
海鳴り2025年09月07日(日)
白露(はくろ)2025年09月06日(土)

各地の天気

お天気豆知識

熱気球の移動

熱気球の移動

秋は過ごしやすく何をするにもいい季節です。特に紅葉狩りやスポーツなど、外に出て行動したくなることでしょう。そんな秋には、ふだんとは違った視点から自然を感じてみてはいかがでしょうか。北海道など各地で観光客を対象とした熱気球の体験搭乗が行われています。また、これからの時期は佐賀県や栃木県などで熱気球の大会も行われます。熱気球というと、雄大な自然を眼下に望み、ゆったりとした時間を過ごす乗り物というイメージが強いものです。しかし、熱気球の楽しみ方はそれだけではなく、スポーツとしての競技もあるのです。この競技は主に、地上に設けた標的に対して、どれだけ近い場所に熱気球からマーカー(砂袋)を落とせるかを競う、というものです。地上に設けた地点に近づくためには、上下方向の移動ではなく、水平方向の移動が必要です。気球はそもそも、人の操作では上下方向の動きしかできません。そこで風を利用するのです。風は高さによって吹く向きが異なる場合があります。自分が行きたい方向に風が吹いている高さへと上下移動し、その風に乗れば水平移動をすることができるのです。目的の方向に吹いている風が上方にある時に、バーナーで気球内部の空気を暖めて、外部の空気との温度差を作ると、気球内の空気は相対的に軽くなり上昇します。ただ、大きな体積を持った気球内の空気は、バーナーを強く焚いても徐々に暖められるため、すぐには上昇しません。そのため競技には、バーナーを焚くタイミングや、目に見えない風を読むことが要求されます。このように自然との駆け引きが楽しめるために、熱気球は魅力的で奥の深いスポーツとして世界中で愛されているのです。

七草

七草

春と秋には七草があります。春の七草は、「せりなずな御形(ごぎょう)はこべら仏の座すずなすずしろこれぞ七草」と歌に詠まれています。春の七草は、1月7日におかゆに七草を入れて食べる風習があります。この七草は様々な薬効があるとされているため、無病息災を願って食べられています。一方の秋の七草は、山上憶良(やまのうえのおくら)が詠んだ、「萩(はぎ)の花尾花(おばな)葛花(くずはな)撫子(なでしこ)の花女郎花(おみなえし)また藤袴(ふじばかま)朝顔の花」という歌からきています。ちなみに、ここでいうハギはヤマハギ、オバナはススキ、アサガオはキキョウのことを指しています。この秋の七草は食用ではないため、現代の私達のくらしには、春の七草ほどなじみがないのかもしれません。また、この七草は見て楽しむものとはいえ、外見にも人目を引きつけるような派手さはありません。しかし、万葉集にみられる素朴さに通じるような魅力があります。秋の七草はどれも、目立たずひっそりと慎ましやかに生きています。キクや、ヒガンバナのような鮮やかな花が秋に華やかさを添える一方、この小さくて可愛らしい花をつけるハギなどの七草だからこそ感じられる秋の風情もあるのではないでしょうか。植物が春に芽吹くまでの長い眠りに入る季節には、ぱっと咲く明るさより、けなげに咲く美しさに心を寄せたのかもしれません。

9月の台風による耕地の被害面積

9月の台風による耕地の被害面積

9月は大型台風が襲来しやすい時期です。この時期の台風は収穫前の農作物に多大な被害を与えます。実際に、9月に上陸した台風による耕地の被害面積を見てみると、1954年の洞爺丸(とうやまる)台風と1958年の狩野川(かのがわ)台風、それに1961年に上陸した第2室戸台風の時には8万ヘクタール以上となりました。また、1945年の枕崎(まくらざき)台風は約13万ヘクタールが流失や冠水などの被害にあいました。1959年の伊勢湾台風にいたっては、21万ヘクタール以上と、東京都と同じくらいの面積が被害にあったのです。このように、9月の大型台風は田畑などに大きな傷跡を残します。「一吹き百万石」という言葉がありますが、これは、台風が一回通り過ぎると百万石(約15万トン)の稲を失ってしまうことを表現したものです。百万石とは、約200万の人々が一年間に食べる米の量に匹敵します。台風が一度やってくるだけで、人々のその後の生活を左右するほど、台風は恐ろしいものだったのです。そのため、収穫前の稲や農作物を台風から守るため、人々は様々な努力をしてきました。最近では、田植えの時期を早めて収穫時期をずらすことによって、被害を最小限に抑えることに成功しています。また、品種改良や栽培管理などの工夫のほか、より精度の高くなった台風の予報技術を利用することにより、昔ほどの被害がでることは少なくなっています。