自然の雪山を自由に散策することを「スノートレッキング」または「スノーシューイング」といいます。スノートレッキングにはスノーシューという道具を用います。
日本には雪の上を歩く道具としてかんじきがありますが、スノーシューは西洋かんじきとも呼ばれており、北米で発達したものです。スノーシューはかんじきより浮力が大きく、雪の上でも沈みにくいのが特徴です。
また、靴に装着してもかかとが自由に動くため、雪の上を日常の歩行と同じように歩くことができ、難しい技術は必要ありません。そのためスノートレッキングは子供からお年寄りまで個人の体力に合わせて、雪山を自由に歩き回ることができるのです。
雪上を歩くことで、雪の上に残された動物の足跡を発見したり、木々の芽が開きつつある姿を見つけることが出来るかもしれません。また、この時期は冬の間に積もった雪が締まっているため、その上を歩くと時として夏よりも2メートルほど高いところを散歩することにもなります。夏よりも高い目線で景色を楽しむことが出来るのです。
スノートレッキングは雪の積もった山ならば、ペンションの裏庭などの近場でも構いません。スキーやスノーボードに比べて気軽に楽しめます。これからの時期が最も適していますので、気の合う仲間と始めてみてはいかがでしょうか。
お天気豆知識(2025年03月09日(日))


スノートレッキングを楽しむ時期は3月がおすすめです。今の時期の雪面は冬に降り積もった雪が締まり、歩きやすくなっているため、スノートレッキングに適したコンディションなのです。
また、春は強い季節風の吹く西高東低の冬型の気圧配置になる日が少なくなります。日本付近には大陸から移動性の高気圧が次から次へとやってくるため、晴れる日が多くなります。
すっきり晴れた青空と雪山の白さのコントラストは非常に美しいものです。さらに、春の柔らかな日が差すようになり、雪の中に春の息吹を感じられます。
木々の枝に積もった雪がとけ始め、落葉樹であれば、枝の先に冬芽という花や葉の芽を結んでいることに気が付くでしょう。冬の厳しい寒さに耐え、春を待つ自然の木々のたくましさを目の当たりにできる絶好の機会です。
ただ、気温が急に上がるとなだれが起こりやすくなるので、出来るだけガイドの方とともに行動するようにしましょう。