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お天気豆知識(2025年02月05日(水))

寒さの尺度・1
寒さの尺度・1

暦の上では春になったとはいえ、まだまだ厳しい寒さが続いていて、西日本や東日本でも氷点下の寒さになることがあります。
水が凍りはじめる0度以下の世界では、さまざまな現象が起こります。たとえば、マイナス4度以下の寒さでは水道管が凍結し、さらには破裂したりして私たちの生活に影響を与えます。強い寒気が来た時は、九州の平野部でもこの温度まで下がることがあります。
マイナス6度では、空気中の水蒸気が、窓の表面で凍る「窓霜」という現象が見られるようになります。また、サイダーなどの炭酸飲料水が凍るのもこの温度です。
さらに温度が下がってマイナス10度を下回ると、凍りにくいアルコールが含まれているビールでも凍り始め、マイナス13度以下ではぶどう酒、マイナス14度以下では清酒も凍ります。
マイナス15度以下の世界では、夜間、凍結のために家が音を立てる「家鳴り(やなり)」が起こることもあります。
また、早朝などには「ダイヤモンドダスト」という現象が見られるようになります。これは、大気中の水蒸気が凍って氷の結晶となり、日光に照らされて光る現象です。北海道の旭川市などでは、真冬のよく晴れた朝に現れることがあります。

寒さの尺度・2
寒さの尺度・2

マイナス20度以下という寒さは、北海道や本州でも標高の高いところなどの限られた地域でしか体験することのできない厳しい寒さです。
マイナス20度以下にもなると、もう顔を出して歩けないくらいになり、前髪やひげ、まゆ毛などには霜がつくようになります。
マイナス24度以下になると、塩分が多くて凍りにくいしょう油でさえ凍り始めます。さらに、マイナス25度を下回ると、生きた大木が立ったまま激しい音をたてて裂ける「凍裂(とうれつ)」が起こるようになります。
これは木の内部にある水分が凍って膨張するために起きる現象で、生木が裂けるほどのすさまじい寒さといえるでしょう。
また、マイナス40度まで下がると、空気中の水分は凍り、氷の粒による濃い霧が辺り一面を白く覆います。そして、マイナス50度くらいの寒さになると、吐息に含まれる水蒸気が凍ってしまいます。
日本では経験できませんが、凍った人の息は耳の辺りでかすかな音を立てるといわれ、シベリア東部のヤクートでは、この音を「星のささやき」とよんでいます。

過去のお天気豆知識

紅葉する樹木2025年10月16日(木)
晩秋から冬の装い2025年10月15日(水)
エルニーニョ現象2025年10月14日(火)
秋の花粉2025年10月13日(月)
沸騰するのは何度2025年10月12日(日)
ひと雨一度・12025年10月11日(土)

各地の天気

お天気豆知識

紅葉する樹木

紅葉する樹木

北日本、東日本を中心に紅葉が始まっています。赤や黄、オレンジ、緑色の葉が織りなす錦模様は、私たちの目を楽しませてくれます。その中で赤く色づく樹木の代表といえば、カエデ類です。中でもイロハカエデは鮮やかな赤に染まります。全国の山地で見られるナナカマドや、背が低くて庭木としても人気のあるドウダンツツジも赤く色づきます。一方、黄色く色づく代表的な樹木はイチョウです。街路樹として全国で見ることができ、色づきがピークになると輝くような黄色で辺りが明るく感じられるほどです。また、針葉樹のカラマツやハート形の葉を持つカツラなども黄色く鮮やかに色づく樹木です。紅葉狩りへ出かけたときは、彩りだけでなく木の種類にも注目してみてはいかがでしょうか。

晩秋から冬の装い

晩秋から冬の装い

これからの季節は、気温がぐんぐん低くなり、木枯らしが吹きすさぶ日も多くなるので、暖かい服装でお出かけしたいものです。それには、服の素材に毛羽(けば)があるものや、風を通さないものを選ぶのがポイントです。秋冬の服の素材として忘れてはならないのがウールです。ウールはヒツジの毛のことで、毛羽立っているため保温性が高く、さらに適度な吸湿性もあります。特に、毛羽のある服は、着ている時はもちろん、目にしただけでも暖かみを与えてくれます。また、コーデュロイやベルベットでおなじみのウインターコットンもおすすめです。コットン(綿)は夏向きの素材ですが、ウインターコットンは毛羽があるため保温性、防風性が高いのです。そして、動物の皮膚などをそのまま衣服にする皮革(ひかく)製品や、毛皮も風を通さず、これからの時期にぴったりの衣服素材です。皮革や毛皮は、見た目の割に軽いので、動きやすいのも特長のひとつです。晩秋から冬にかけての服の素材にはこのような特徴があるのです。

エルニーニョ現象

エルニーニョ現象

エルニーニョ現象とは、太平洋東部の赤道付近において海面の温度がいつもより高くなる現象のことをいい、数年に一度発生して半年から1年半ほどの期間続きます。エルニーニョ現象は、世界各地の異常気象と関係があると考えられているので、世界的な関心事になっているのです。そもそも「エルニーニョ」とは、スペイン語で「男の子」特に「幼子イエス・キリスト」という意味があります。これは、クリスマスごろに南アメリカのペルー沖へ暖かい海水が南下してくることや、この流れに乗ってふだん見かけない珍しい魚が現れたり、陸地で季節はずれの多量の雨が降って、収穫期を迎えているバナナやココナッツにとっての恵みの雨となることから、ペルーの人達が名付けたものです。昔、エルニーニョ現象とは南アメリカの太平洋側に位置する、エクアドルやペルー近海に限られた現象だと考えられていました。しかし海洋観測や広範囲を観測できる人工衛星の利用によって、太平洋の赤道海域全体におよぶ異常な海水温の広がりの一部にすぎないことがわかったのです。エルニーニョ現象の研究は現在も活発に進められています。しかし、この現象の規模や周期がたいへん大きなスケールであるため、何がきっかけとなって発生するかなど、まだまだ解明されていないことも数多く残されています。