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お天気豆知識(2024年12月01日(日))

おひつじ座
おひつじ座

12月、夜空に輝く星座に「おひつじ座」があります。おひつじ座は星占いでいつも最初に紹介される星座ですが、それには理由があります。
星占いに出てくる星座は「黄道12星座」と呼ばれていて、太陽の通り道である「黄道」が通る12個の星座のことです。そしてその順番の基準となっているのは、黄道が「天の赤道」を南から北へ横切る地点である「春分点」です。つまり、その春分点が昔はおひつじ座にあり、そのときの名残でいまだにおひつじ座から始まっているのです。なお、現在は春分点が隣の「うお座」に移動しています。
おひつじ座で1番明るい星は「ハマル」という名の2等星です。ちょうど羊の頭部にあたることから、そのまま「ひつじの頭」という意味です。
そして次に明るい星が隣にある「シェラタン」で、「合図」の意味を持つ名前です。今から2000年ほど前のギリシア時代には、この星の近くに太陽がくる時が春分で、その当時の年初のしるしだったことにちなんでいるといわれています。
ギリシア神話では、この羊は、テッサリアという国の王子と王女が殺されそうになったときに彼らを助けた、金色の毛をもつ空飛ぶ羊とされています。また「アルゴ遠征隊」という壮大なストーリーでは、この羊はアルゴ遠征隊が求める金色の毛皮としても登場しています。

ペルセウス座
ペルセウス座

ペルセウス座は、毎年お盆にピークを迎える「ペルセウス座流星群」でご存知の方も多いのではないでしょうか。流星群が活動する8月は夜遅くに北東の空に上がってきますが、今の時期は、宵のうちにはすでに北東の空高くに見ることができます。場所は「カシオペヤ座」の右隣にあたります。
神話によると、ペルセウスはギリシアの最高神ゼウスとアルゴスという国の王女との間に生まれた子供です。メドゥーサという、髪の毛はすべて生きている蛇、歯はライオンの牙よりも鋭く、その顔をまともに見るとたちどころに石に変わってしまう、恐ろしい妖怪の首を取った勇者がペルセウスです。
星座絵の勇者ペルセウスが持つメドゥーサの首の額には、「悪魔の星」という意味をもった「アルゴル」という星が対応しています。このアルゴルは2日と21時間ほどの周期で規則正しく明るさが変わる、変光星と呼ばれる星です。
明るさが変わる原因は、一つの星に見えるアルゴルが、実は二つの星が回り合っているものだからです。地球から見て片方の星がもう片方を隠すとき、暗くなるのです。
もうひとつ注目したいのが、ふり上げた剣の付け根あたりに見える「二重星団」です。二重星団は二つの星団がくっついて見えるもので、これは肉眼より双眼鏡で見ることをお勧めします。

過去のお天気豆知識

温泉は「地球のスープ」2025年11月18日(火)
焼きいも・12025年11月17日(月)
雪迎え・12025年11月16日(日)
最も遅く上陸した台風2025年11月15日(土)
冬は静電気の季節2025年11月14日(金)
縞枯れ(しまがれ)現象2025年11月13日(木)

各地の天気

お天気豆知識

温泉は「地球のスープ」

温泉は「地球のスープ」

寒い季節、体を芯から温めてくれるものといったら、やはり温泉でしょう。温泉水は、雨水が地中にしみ込んでできる地下水とは成分が大きく異なります。それは、温泉が地球内部を起源としており、地上に現れるまでに様々な物質を溶かし込んでくるためです。マグマから出る水蒸気やガス、地層によって閉じ込められた海水などが含まれているといわれ、まさに地球からしみ出す「スープ」といえるのです。そのため、温泉には優れた効能があります。まず、温泉の温かさは血行を良くして新陳代謝を活発にしてくれます。また、温泉に含まれている化学成分の薬理作用も期待できます。さらには温泉による浮力がリラックス効果を生みます。特に温泉は普通の水よりも重たいため、浮力が強く働いて全身の緊張を解いてくれるのです。温泉地の環境が精神的に良い影響を与えてくれることもあるので、この季節、紅葉や雪を見ながら、ゆったりと温泉につかってみてはいかがでしょうか。

焼きいも・1

焼きいも・1

11月も中旬となり寒さも増し、次第に冬らしくなってきました。温かい食べ物が恋しい季節ですが、おやつに焼きいもが食べたくなることはありませんか。焼きいもの甘さの秘密はさつまいもに含まれる、βーアミラーゼという酵素です。βーアミラーゼは、デンプンを甘みのもとになる麦芽糖(ばくがとう)に変えるのです。ただ、この酵素が活躍する温度は65度から85度までの間と限られています。家庭で電子レンジを使って作る焼きいもは、短時間しか加熱されていないため、酵素が活動する温度が長く保たれず、石焼きで作る焼きいもよりやや甘みが少なくなっています。しかし、どうしてもレンジを使って焼きいもが食べたい、という方には次のような一工夫があります。さつまいもを湿らせたキッチンペーパーに包み、加熱温度を弱めに設定して時間をかけて作ってください。時間をかけた分、麦芽糖がたくさん作られ甘みが増し、おいしく仕上がります。

雪迎え・1

雪迎え・1

寒さが増し初雪の便りが届くようになってきました。この時期になると、山形県米沢盆地では「雪迎え」と呼ばれる珍しい光景を目にすることがあります。雪迎えとは、クモが糸を出して上昇気流を受け、空を飛ぶものです。快晴で風のない小春日和に見られ、いつも初雪の直前に見られるため、雪の前兆とされ、収穫や冬や冬ごもりの目安にされてきました。クモが空を飛び交う姿を想像すると、あまり気持ちの良いものではないように思うかもしれませんが、雲一つない青空に銀色の糸がキラキラと揺らめきながら舞う姿は、実際はきれいなものです。ヨーロッパでは糸がクモから離れて舞っているものをゴッサマー(Gossamer)と呼んでいますが、それがクモの糸だとわかる以前には、その美しさから聖母マリアの紡いだ糸だと信じられたこともあったようです。ちなみに、中国ではこの雪迎えを「遊糸(ゆうし)」と呼び、日本でも古くはこの呼び名が使われており、古今和歌集などにも登場しています。