車酔いの要因
山道などカーブの多い道路をドライブしている時に、車に酔ってしまうことがあります。車に酔うと気分が悪くなり、おう吐などの症状が引き起こされますが、そもそも車酔いには、耳の奥にある「三半規管(さんはんきかん)」という平衡感覚をつかさどる器官が関係しています。通常は、三半規管が目から入る視覚的な情報と体の動きのずれを、調整しているため、私たちは無意識に姿勢を保つことができます。しかし、様々な方向に振動する車の中では、三半規管の機能が上手く働かないことがあり、その結果、「酔い」の症状がでることがあるのです。その要因としては、周りの環境によって引き起こされる外的な要因や、乗車する人の心理的な要因、そして身体的要因が挙げられます。外的要因の例としては、カーブの多い道や車のにおいがあります。カーブの多い道は左右の振動が大きいため、三半規管が機能を保ちにくく、車の中のガソリンなどの独特のにおいは、酔いの症状を引き起こすことがあります。また、心理的要因としては、思いこみや心配事があります。心理的に不安な状態にいるときや、「自分は乗り物に弱い」という思いこみを持っている場合、車に酔いやすくなります。そして、身体的な要因には寝不足や空腹などがあり、このような状態にある人も酔いやすくなります。このように、車酔いには、様々なものが影響しているのです。