3月になると、次第に日差しが力強く感じられるようになり、西日本から東日本にかけては強く冷え込む日が少なくなります。
このころに降る最後の雪のことを表す春の季語に「雪の果(はて)」というのがあります。降りじまいの雪という同じ意味の季語は、ほかにいくつもあり、「名残(なごり)の雪」や「雪の別れ」、「涅槃雪(ねはんゆき)」という呼び名もあります。
昔から「雪の果は涅槃(ねはん)」と伝えられており、最後の雪はお釈迦様が亡くなったといわれる旧暦2月15日、今の暦で3月から4月ごろになるといわれてきました。
各地の最後の雪「終雪(しゅうせつ)」が降る時期は、西日本から東日本は2月から3月にかけて、北日本は4月から5月にかけてです。
これからの時期、雪の果てる地域がさらに増えて、春の暖かさが一層感じられるようになるのですね。
お天気豆知識(2026年03月08日(日))


雪の降り積もる地方でも、次第に春を感じる日が多くなりはじめました。
山に降り積もった雪は徐々にとけ出して山肌が見え、川には雪どけ水が流れ込むようになります。俳句などでは、この雪どけを表現する春の季語がいくつもあります。
例えば、春になってまだらに消え残った山の雪は「斑雪(はだれ)」と表現されます。地方によってはこの山肌に残る雪の模様を見て、農作業の暦としたり、その年の豊凶を占ったりするのに使われています。
また、雪がとけて川に流れ出す水は、俳句では「雪しろ」や「雪汁(ゆきしる)」などと詠まれます。そして雪しろで川や海が濁ったものを「雪濁り(ゆきにごり)」と表現するそうです。
昔から人々は本格的な春の訪れを待ち遠しく思いながら、その思いをいろいろな季語に託して表現していたのですね。

