潮の名前・1
海は月や太陽の影響を受けて周期的に満潮と干潮を繰り返します。そして、その干潮と満潮との差も周期的に変化しています。昔から海で仕事をしていた漁師などは、干満の差やその移り変わりの傾向を知るために、「大潮(おおしお)」、「中潮(なかしお)」、「小潮(こしお)」、「長潮(ながしお)」、「若潮(わかしお)」という言葉を使って、潮の干満の状態を表現してきました。長潮というのは、小潮の次に干満の差が小さい潮のことで、干潮と満潮の変化が緩やかなために、同じような潮の状態がだらだらと長く続くように見えるものです。また、若潮とは長潮のあとにくる潮で、「潮が若返る」という意味から、干満の差が再び大きくなっていくときにだけ使われます。干満の差は、小潮、長潮、若潮、中潮、大潮の順で徐々に大きくなっていき、差が縮まっていく時は、大潮、中潮、小潮、長潮という順に変化をし、これがおよそ半月周期で繰り返されます。