雁渡し(かりわたし)
秋も深まり、日本の各地では渡り鳥が到来するシーズンになりました。秋にやってくる代表的な渡り鳥に「ガン」がいます。ガンは、例年、9月頃シベリアから中継地を経て、10月頃日本に渡ってきます。そして、翌年の2月頃繁殖地であるシベリアに再び飛び立ちます。ガンが日本に渡ってくるころの北風を「雁渡し(かりわたし)」と言い、これは秋の季語にもなっています。雁渡しはもともと伊豆や伊勢地方の漁師の間で使われていた言葉で、「雁」とは「ガン」のことを指しています。雁渡しの季節を過ぎると徐々に冬を感じることでしょう。