ランドセル
多くの所で桜が咲き、入学式の季節を迎えています。初めて通学することになる小学1年生の持ち物は、鉛筆にノート、教科書、どれをとっても真新しいもので、皆さんもうきうきした気分になった当時の記憶が思いだされるのではないでしょうか。そして、これから毎日背負って通うことになる新しいランドセルも、小学校の6年間をともに過ごしていく大事なかばんといえるでしょう。ランドセルは、オランダ語で背負い式かばんを意味する「ランセル」からきた言葉です。その歴史は古く、江戸時代末期に西洋式の軍隊制度が導入された際、背中に背負う布製の背のう(はいのう)も同時に輸入されました。これが日本のランドセルの始まりで、しばらくは軍用に利用されていましたが、明治になって学生の通学にも使われるようになりました。ランドセルは、両手が自由に使え子供の負担が軽減できるという利点から、小学生用として普及し始めましたが、全国的に広まったのは昭和30年代以降です。それから現在に至るまで、日本の小学生にとってランドセルは欠かせないものとなっているのです。