ふすまの特徴
じめじめとした梅雨の時期は、カビが生えやすい季節です。特に日の当たらない北向きの部屋や押し入れの中などは、湿気がこもりやすく、カビが繁殖しやすい状態となり、注意が必要です。しかし、昔の人は日本の気候に適した住まいを考えだしてきました。その代表が「ふすま」です。ふすまには、熱を通しにくく湿気を通しやすい、という性質が備わっています。冬はふすまの高い断熱性によって、部屋の保温性が高くなり、暖かく過ごすことができます。また、梅雨の時期は閉め切った押し入れの中の湿気を外へ逃がすため、カビが出来にくい状態にしてくれます。部屋の湿度が高すぎる場合にも、ふすまの湿度を調節する機能により湿気を部屋の外に出して不快の程度を軽減してくれるのです。最近は、洋風の家が好まれあまり使われなくなってきていますが、ふすまはこの国で暮らす私たちにとっては大変都合の良いものなのです。