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お天気豆知識(2025年01月18日(土))

液状化現象・1
液状化現象・1

地震による激しい地面の揺れは、家屋を倒壊させたり、地割れを生じさせたりと、様々な被害を及ぼします。その地震がもたらす現象のひとつに「液状化現象」というものがあります。
液状化現象とは、地震による揺れで地面が液体状になるもので、水や砂などが地上に噴き出して、ドロドロの状態になってしまいます。まるで大雨が降ったあとのような状態になるのです。
また、地盤が液体状になってしまうと、その地盤は物を支える力が全くなくなるため、建物が横倒しになるなどの被害が出ます。耐震性の高い建物でも、それを支える地盤が液体状になってしまっては元も子もありません。
昭和39年6月16日に起きた新潟地震では多くのアパートなどのコンクリート建物が、液状化現象によって横倒しになりました。このときは、地震による壁の亀裂はなく、扉や窓も普通に開けられたといいます。そして大雨が降ったわけでもないのに新潟市の2割が浸水したのです。この地震によって、液状化現象は注目されるようになりました。
平成7年1月17日、阪神・淡路大震災の時にもポートアイランドや六甲アイランドでは液状化現象により石油タンクが傾くなどの大きな被害がでました。また、平成23年3月11日の東日本大震災でも各地で大きな被害がでました。

液状化現象・2
液状化現象・2

液状化現象が起きやすい場所は、地下水の水位が高い所で水分を多く含む砂でできた緩い地盤です。具体的には大きな河川のそばや埋め立て地などで、特に日本の都市は、河川が運んできた砂が堆積した平野にある場合が多く、液状化現象が発生しやすいといえます。
このような所で地震が起きると、その揺れによって地盤の中の砂の粒子同士がいったんバラバラになり、まるで水に砂が浮かんだ泥水の状態になります。
泥水は液体ですから、重い物を支えることができません。その結果、重い建物などは下に沈みバランスを失って横倒しになったり、軽いマンホールなどは地盤から浮いてきて盛り上がります。
また地面からは、居場所をなくした水や砂などが噴水のように噴出します。それは、水鉄砲から水が勢いよく飛び出るのと同じ原理です。
液状化現象は、建物の倒壊や地下に埋めてあるライフラインの破損など、都市生活を送る上で、甚大な被害を発生させます。液状化現象を防ぐために、地盤の改良や液状化に備えた対策工法などが多く研究されていますが、まだまだこれからです。
私たちも、いざというときにそのような現象が起こることを知っておかなくてはなりません。

過去のお天気豆知識

寒さの尺度・12025年02月05日(水)
雪像2025年02月04日(火)
フィギュアスケートのジャンプ2025年02月03日(月)
立春2025年02月02日(日)
節分・12025年02月01日(土)
雪崩が発生しやすい条件2025年01月31日(金)

各地の天気

お天気豆知識

寒さの尺度・1

寒さの尺度・1

暦の上では春になったとはいえ、まだまだ厳しい寒さが続いていて、西日本や東日本でも氷点下の寒さになることがあります。水が凍りはじめる0度以下の世界では、さまざまな現象が起こります。たとえば、マイナス4度以下の寒さでは水道管が凍結し、さらには破裂したりして私たちの生活に影響を与えます。強い寒気が来た時は、九州の平野部でもこの温度まで下がることがあります。マイナス6度では、空気中の水蒸気が、窓の表面で凍る「窓霜」という現象が見られるようになります。また、サイダーなどの炭酸飲料水が凍るのもこの温度です。さらに温度が下がってマイナス10度を下回ると、凍りにくいアルコールが含まれているビールでも凍り始め、マイナス13度以下ではぶどう酒、マイナス14度以下では清酒も凍ります。マイナス15度以下の世界では、夜間、凍結のために家が音を立てる「家鳴り(やなり)」が起こることもあります。また、早朝などには「ダイヤモンドダスト」という現象が見られるようになります。これは、大気中の水蒸気が凍って氷の結晶となり、日光に照らされて光る現象です。北海道の旭川市などでは、真冬のよく晴れた朝に現れることがあります。

雪像

雪像

2月に入ると、北海道の札幌市では、冬の一大イベント「雪まつり」が行われます。今年(2025年)は、2月4日から2月11日までの8日間にわたって開催されます。有名人やアニメのキャラクター、歴史的建造物などが、雪を固めることによって本物のように再現され、毎年、大勢の観光客でにぎわいます。たくさんの雪を必要とする雪像は、冬の厳しい寒さがあるからこそできる北国の芸術作品といえるでしょう。たくさんの雪からは、まるで粘土のように自由自在に形をつくり出すことができますが、いつも簡単に雪像が作られるわけではありません。雪祭り期間中に厳しい寒さが続いた年は、雪はさらさらでなかなか固まらず、雪像をつくるのに非常に苦労したそうです。逆に期間中に暖かな陽気が続いて、せっかく作った雪像がとけて崩れてしまう年もあったようです。寒すぎても暖かすぎても、雪像作りにはあまり適していないのです。

フィギュアスケートのジャンプ

フィギュアスケートのジャンプ

氷上を優雅に滑り、その美しさと完成度を競うスポーツといえば、ご存じ「フィギュアスケート」です。華麗なスピンやジャンプに魅了された方も多いことでしょう。フィギュアスケートの選手達はどうして高く跳ぶことができるのでしょう。それは氷の上を速い速度で滑っていることが関係しています。陸上競技のハイジャンプなど、上に跳びたい時は助走をつけますが、これはフィギュアスケートについても同じことが言えます。助走による横方向の力を縦方向の力に換えるのです。このように助走の力をもとにしてジャンプするため、助走のスピードを上げれば高く跳ぶことができるのです。ただし、どれだけ助走による横方向の力を無駄なく、縦方向の力に換えられるかが、ジャンプの高さに大きく影響してきます。ジャンプは単に筋力だけでなく、選手の技術の見せ所でもあるといえるでしょう。