6月11日は傘の日です。これは、傘のファッション性や機能性などのさまざまな魅力を知ってもらおうと、日本の傘の団体(日本洋傘振興協議会)が1989年に制定したものです。
暦の上での梅雨入りである「入梅(にゅうばい)」が毎年6月11日ごろであることにちなんで、この日が傘の日に選ばれました。
ところで皆さんは雨降りに駅や学校まで家族が傘を持って迎えに来てくれたという経験はありませんか。有名な「あめふり」という童謡の中に、母親が「じゃのめ」をもって子供を迎えにいくという節があります。
この歌で母親が持ってくる「蛇の目(じゃのめ)」という傘がどんなものか、皆さんは知っていますか。
洋傘が主流となっている今日では、ふだん見かけることはありませんが、蛇の目傘とは和傘の一種で、江戸時代に一般的だった雨傘のことです。傘も時代とともに移り変わってきたのですね。
お天気豆知識(2026年06月10日(水))


和服を着ることの少ない現代においては和傘を目にすることはほとんどありません。しかし、複雑な工程を経て作られる和傘は日本の文化であり、現在でも受け継がれています。
そもそも和傘は、い草などで編んだ頭にかぶる「笠」を布張りにし、さらに柄をつけたことで誕生しました。庶民に広まったのは江戸時代のことで、長い間「蛇の目傘(じゃのめがさ)」が使われました。
蛇の目傘は白色に太い輪の模様がついた傘で、この模様を上から見たときに蛇(へび)の目に似ていることからその名がついたといいます。ただ、最近は和傘を作る職人も少なくなり、蛇の目の模様が入ったものは手に入りにくくなっているため、現在では細身で色鮮やかな傘を総称して蛇の目傘と呼んでいます。
和傘には、他にもいくつかの種類があり、蛇の目傘よりも骨太で丈夫な傘は、番傘(ばんがさ)といいます。これは無地であることが多く、主に男性が使います。
これら蛇の目傘や番傘は、竹の骨に張った和紙に油などを塗って水をはじかせ、雨傘として利用されてきました。
一方、和傘には踊りの道具としての舞傘(まいがさ)があります。日本舞踊などで使われるため小型で軽く、華やかな模様があったり透けて見えたりと美しいものです。旅先などで見かけた時は手に取ってぜひ開いてみてください。傘の内側の美しさに驚かれるはずです。

