冷たい風から冬の気配を感じる頃になり、各地で冬の準備が進められるようになります。
石川県金沢市の兼六園では冬の風物詩と言われる雪吊り(ゆきつり)の作業が始まります。
雪吊りは、庭木などを雪から守るために行われます。湿気を多く含んだ重たい雪が降る北陸地方などでは、積もった雪の重みで樹木の枝が折れないように縄で枝を吊ります。
雪吊りは中心の柱から周囲にピンと伸びたたくさんの縄が美しく、枝折れを防ぐ実用面と庭を彩る装飾面の両方を兼ね備えています。そのため樹木の冬化粧とも言われ、北陸地方以外の日本庭園でも行われているのです。
雪吊りを見かけると冬の訪れを実感しますね。
お天気豆知識(2025年11月01日(土))


暦の上でも冬が近づき、そろそろ雪が降る季節になりました。
積雪は植物を寒風や乾燥から守り、雪が解けるころに水分を供給するという利点がありますが、寒さに弱い種類や折れやすく積雪に弱い種類の木はしっかりと雪から守る必要があります。
樹木を保護する代表的な方法は「雪吊り(ゆきつり)」と「雪囲い(ゆきがこい)」です。
雪吊りは雪の重みで枝が折れないように、枝を吊ります。雪吊りが必要な樹木は主に松や桜などで、特に松は常緑の葉であるため雪の重みがひときわ加わることから念入りな作業が必要です。
雪囲いは雪が積もらないように全体を覆います。覆い方はさまざまで、雪の降る量により地域ごとに変わり、主につつじなどの低い木や、枝が細かくて多い木に行われます。
雪吊りと雪囲いはともに見た目も美しく、装飾の役割を兼ねています。昔からの日本の知恵である雪吊りと雪囲いには冬独特の風情がありますね。

