梅雨時の花といってまず思い浮かぶものは、やはりアジサイですね。アジサイは梅雨のどんよりとした空のもとでも、明るく鮮やかな彩りを見せてくれる梅雨の風情を伝える花です。
私達がふだんよく見かける花が手まり状のアジサイは、もともと日本に自生していたガクアジサイが西洋に渡り、園芸用に改良されたものです。
このアジサイという名前は「真の藍色(あいいろ)の花が集まり咲くこと」という意味から、漢字の「集(あず)真(さ)藍(あい)」に由来しているといわれています。
また、アジサイの学名は「ハイドランジア」といい、これはギリシア語の「水の器」、つまり「多量の水を吸収する植物」という意味から来ているそうです。実際、アジサイを育てる上で十分な水分は欠かすことができません。
アジサイの原種として国内に自生しているガクアジサイも、暖かい太平洋側の海岸や日当たりの悪い裏庭など、土が十分に水分を含んでいる場所に多く見られます。
開花する花の少ない梅雨の時期、アジサイは雨に濡れていっそう生き生きとし、沈みがちな私達の心を明るくしてくれるのですね。
お天気豆知識(2026年06月07日(日))


気象台では桜と同じようにアジサイの開花も観測していて、平年では6月のはじめに九州南部から咲き始めます。
ところで皆さんはアジサイの本当の花を知っているでしょうか。アジサイのいかにも花びらのように見える部分は装飾花(そうしょくか)と呼ばれるもので、花ではなく「がく」が発達したものなのです。
アジサイの本当の花は真花(しんか)といい、装飾花をかき分けた見えない部分にあります。そして気象台が発表する開花も真花が咲いたことを言っています。
アジサイは七変化(しちへんげ)とも呼ばれるように装飾花の色を緑、白、青、青紫というように変化させます。
近所にアジサイを見つけたら、色の変化を楽しむとともに、装飾花に隠れて小さく咲く真花を探してみてはいかがでしょうか。

