梅雨の時期は曇りがちで雨の降る日が多くなりますが、雨は空気中のちりを洗い流してくれるので、梅雨の晴れ間に見る星空はひときわきれいなものです。星空は季節によって変化しますが、一晩のうちにも移り変わっています。
星空をしばらく見続けていると、東に見えていた星は時間とともに南に移動し、南に見えていた星は西へと移動していきます。そして、北の空に光る星はある点を中心として反時計回りにまわってみえます。
ここには皆さんご存じの「北極星」があり、位置を変えることなく光り続けるので、一晩中北の方角を知ることができます。北半球ではこの北極星を中心として、星が移動しているのです。
このような見かけ上の星の動きは「日周運動」と呼ばれ、地球の自転により起こります。そして、北極星の位置は、緯度と同じ角度の空に見ることができます。
例えば、北緯36度に位置する東京の場合、北極星は地平線から36度の角度をもった夜空に輝いています。北半球の星はこの北極星を中心として動くため、空全体でみると南に傾いた軌跡を描くのです。
カメラのシャッターを一定時間、開け放した状態にして西または東の星空を撮影してみると、星が南側に傾いた線を描くことがわかるでしょう。
お天気豆知識(2026年06月21日(日))


北半球に位置する日本では、星は南に傾いた軌跡を描きながら夜空を移動してみえますが、星の軌跡は観測地点の緯度によって異なります。
たとえば地軸と地面が垂直に交わる北緯90度の北極では真上に北極星が輝き、すべての星は地平線や水平線と平行に動きます。そのため、時間が経っても星は沈むことなく、夜空に見える星は同じものです。
一方、北極星がほぼ地平線にある赤道上では、星の軌跡は南北方向に傾くことはありません。真東からのぼった星は夜空を眺めている人の真上を通って真西に沈むのです。ここではすべての星が東から西へと動きます。
そして南半球では日本と逆で、星は北に傾いた軌跡を描きます。例えば日本から見て地球の裏側にあたる位置では、太陽が東から昇ることは北半球と同じでも、正午には北の空高くに輝くのです。
当たり前のように思っている星空の動きも、場所によって様々なのですね。

