日本の冬の風物詩といえば、「こたつにみかん」という場面を思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。
ところで、こたつの上にあるみかんを食べるとき、どれが一番美味しいのか、一生懸命比べ合った経験はありませんか。
美味しいみかんの見分け方はいろいろありますが、その中でも最も簡単かつ確実な方法は、みかんのある一部分を見ればよいのです。
その見るところは、ズバリ「へたの切り口」です。
同じようなみかんであれば、へたの小さいほうが美味しいのです。また、時間がたつにつれ、ヘたの色は黒ずんでくるので、くすんだものは避けましょう。
お天気豆知識(2025年11月25日(火))


へたの大きさによって、おいしさに違いが出る理由は、みかんの木にあります。
みかんは、樹齢が15年から40年経ったものが最も美味しいといわれており、この樹齢を見抜くポイントが、へたにあるのです。
樹齢の若い木はいわば育ち盛りです。この時期の木の多くは、枝が太く、しっかりとしています。このために、実に必要以上の水分が送られてしまい、水っぽいみかんになってしまいます。
一方、樹齢15年を超えてくると、枝と実を結ぶへたが細いため、枝が下側にしなることで、養分が実にたまりますが、水分は必要以上に実に送られることはなくなります。その結果、適度に実がしまり、味の濃い、美味しいみかんができるのです。
人間が経験を積んでベテランになっていくように、みかんの木も経験を積んで、成長していくことで、だんだん美味しい実をつけていくのですね。

